PhotoShop_アナログテレビ風加工 2

前回はRGBチャンネルのレイヤーを個別にずらしてにじみを再現しました。
あの方法は工程が比較的少なくていいのですが、あとから細かい調整をしたい場合には困ります。前回も少し触れたのですが、チャンネルを動かすので画像が統合されている必要があるためです。

今回は加工の目的からレトロゲームの画像を使用したいと思います。

誰もが知ってるゲームの画像のキャプチャを使用したかったのですが、引用という形式では縮小以外の改変はできないということなので、こちらで用意しました。

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残念ながら今年の流行語には選ばれなかったですね


完全にスーパーマリオブラザー○ですが、画像の変化を伝えるのが目的なのでご理解のほどよろしくお願いします。

フォントにPixelMplus12を使用させて頂きました。(平体70%にしています)
ダウンロードリンク
http://itouhiro.hatenablog.com/entry/20130602/font


今回はチャンネルをいじらず、レイヤーだけで加工していきます。

色のにじみ

元画像のレイヤーを複製→色調補正で白黒にします

白黒にしたレイヤーを2つ複製します

新規レイヤーを3つ作成します

この新規レイヤーにそれぞれRGBで塗りつぶします

レイヤーモードを乗算にします

このレイヤーを白黒にした画像の上に置いて、レイヤーを結合します

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結合したらレイヤーモードをスクリーン,不透明度を75%に

RGBを個別のレイヤーにして擬似的にRGBチャンネルを再現します。

この3つのレイヤーを少しずつずらしてにじみをつくります。


ぼけ具合を再現する

パネルが点滅して映像を表現しているPCのモニタと違い、アナログテレビは筐体の内側から光線を放出して映像を表現してました。光の強さのために画像が少しぼけ、ドットなどは角が目立ちにくくなります。

元画像のレイヤーを複製→フィルタで表現技法→拡散、不均等を適用→
レイヤーの不透明度を25%
※不透明度をあまり下げず90%に位にとどめておくと、レトロフリークなどにある画面モードの[Super 2xSal]や[SuperEagle]に近くなります


走査線[スキャンライン]

新規レイヤー→白で塗りつぶし→フィルタ→スケッチ→
ハーフトーンパターン 数値は[線1 コントラスト0]→
レイヤーモードを乗算、不透明度を20%に

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最終的な色味の調整

トーンカーブで若干明るく、赤を少しだけ強くします。このあたりはテレビの種類、各々の思い出によって調整は変わるかと。

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完成

 

前回の方法に比べたら工程が多く面倒ですが、レイヤーを分けた分後からも細かい調整がききます。

レイヤーの構成

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ちょっと面倒だなぁという人は下からアクションファイルをダウンロードできます。
よかったらどうぞ

 

PhotoShopCS5
アクションファイル

 

※補足
今回は解像度の少ないレトロゲーム画像を想定してアクションファイルをつくりました。
色のにじみをつくっているグリーンのレイヤーは右に1px,下に1px、ブルーのレイヤーは左に1px,上に1px移動しています。
元画像のサイズが大きい場合は、移動する値を増やすとにじみの効果がわかりやすくなります。